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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻5号

2005年05月発行

文献概要

症例報告

パーキンソン病に合併した第4腰椎変性すべり症の1例

著者: 鶴岡弘章1 高橋和久1 村上正純1 新保純1 青木保親1 男澤朝行1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科

ページ範囲:P.573 - P.576

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 われわれはパーキンソン病を合併した第4腰椎椎体変性すべり症の手術例を経験したので報告する.症例は49歳,女性.入院時右下肢の痛覚鈍麻,50mの間欠跛行を認めた.内服治療,2度の定位脳手術により振戦・固縮は改善した.しかし,高度の前屈姿勢を呈しYahr分類3度であった.単純X線像では第4腰椎の前方すべりを認めた.腹膜外路法による前方固定術を施行後,移植骨の脱転を認めpedicle screwを用いた後側方固定術を追加した.術後1年7カ月現在,感覚障害は消失し,歩行も3km以上可能となっている.本症例ではパーキンソン病によると思われる傍脊柱筋の萎縮,骨粗鬆症を認めた.本例のように腰椎支持性の高度の破綻を示す場合には2期的前後合併手術あるいは後方椎体間固定術を含めた治療計画が必要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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