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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻5号

2005年05月発行

文献概要

症例報告

Burkhalterらの術式により鉤爪手を矯正した1例

著者: 田内亮吏1 渡邉健太郎1 佐久間雅之1 矢島弘毅1

所属機関: 1名古屋掖済会病院整形外科

ページ範囲:P.587 - P.590

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 症例は21歳,男性.ガラスで右前腕中央屈側を切り受傷し,屈筋腱と正中・尺骨神経の縫合術を施行された.7カ月後,残存した鉤爪手変形に対し,Burkhalterらの術式に準じ,変形矯正手術を行った.移植腱末端を基節骨の中央へ引き抜き固定,中枢を長橈側手根伸筋に縫着した.術後1年半で矯正位は維持されていた.移植腱末端を側索に縫着する方法は,緊張が強いとPIP関節の屈曲障害や指のswan-neck変形が発生しやすい.一方,基節骨に固定する本法は移植腱の緊張を決定しやすく,術後も矯正位がほぼ変わらず維持できるため,鉤爪手矯正法として安全度の高い手術といえる.また,本手術は手内在筋の筋力の自然回復を妨げるものではなく,患者の満足度も高かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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