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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻5号

2005年05月発行

文献概要

症例報告

胸椎骨肉腫の再発例に対して脊髄も含めて腫瘍脊椎骨全摘術を施行した1例

著者: 村上英樹1 富田勝郎1 川原範夫1 八幡徹太郎1 小田誠2

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科 2金沢大学医学部心肺・総合外科

ページ範囲:P.607 - P.611

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 胸椎骨肉腫の再発例に対して,これまでに施行された化学療法,放射線照射のいずれにも効果がなかったことから,手術による腫瘍の完全切除のみが延命につながる唯一の方法と考えた.本例では既に2カ月も完全脊髄麻痺の状態であったこと,また,脊髄を犠牲にして70Gyもの大量重粒子照射を施行していたことから,脊髄機能回復の見込みは全くないと判断し,やむを得ず脊髄を切断したうえで,脊髄も含めて第1~5胸椎の腫瘍脊椎骨全摘術を行い,一塊とした腫瘍の広範切除を施行した.術後,呼吸器合併症を繰り返したが,ファイバーによる吸痰と理学療法で克服し,車椅子移動まで可能となった.しかし,多発性肺転移により6カ月後に死亡した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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