文献詳細
文献概要
誌上シンポジウム 脊柱短縮術
緒言 フリーアクセス
著者: 清水克時1
所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科学
ページ範囲:P.622 - P.623
文献購入ページに移動Gaines procedureは高度の腰椎分離すべり症である腰椎下垂症Spondyloptosisの治療法である.仙骨の前方,骨盤内に落ち込んだL5椎体を前方進入で切除したのち,後方からL4以上の脊柱を仙骨の上で背側に移動して腰仙部を固定する手術である.Gaines procedureは腰椎の前後の変位を矯正する変形矯正のための脊柱短縮術である.このように脊柱短縮術の対象となる病態は様々であるが,これまでは変形矯正という共通の目的をもっていた.これに対し,ShimizuらはL6の骨巨細胞腫に,脊椎全周切除と短縮術を行い,変形矯正を伴わない,純粋に脊柱を短縮して再建するという方法を示した.脊柱短縮術は,移植骨が最小限ですみ,内固定を最小化,単純化できるという利点をもつ.
掲載誌情報