icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻6号

2005年06月発行

文献概要

誌上シンポジウム 脊柱短縮術

腫瘍脊椎骨全摘術における脊柱短縮

著者: 川原範夫1 富田勝郎1 小林忠美1 村上英樹1 赤丸智之1 羽藤泰三1 上田泰博1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科

ページ範囲:P.647 - P.650

文献購入ページに移動
 腫瘍脊椎骨全摘術後の脊柱再建時に7~8mm程度(1椎骨の約20%)の脊柱短縮を行っている.対象は胸椎高位の40例であった.脊髄硬膜のキンキングを認めた症例はなかった.術前に比べ,1椎骨切除では切除部分の平均22.2%(7mm)の脊柱短縮を認めた.2椎骨切除では,13.4%(8.3mm),3椎骨切除では8.4%(8.6mm)であった.神経症状の悪化を認めた症例はなかった.術前不全麻痺を認めた22例中20例は術後Frankel分類で1段階以上回復した.脊柱支持性は保たれていた.脊髄にとって安全域である7~8mm程度の脊柱短縮は,より安定した脊柱支持性をもたらすとともに,脊髄血流を増加させ脊髄麻痺の回復に有利に働く.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら