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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻6号

2005年06月発行

文献概要

症例報告

ウシ型結核菌(BCG)が原因と考えられた幼児の上腕骨結核性骨髄炎の1例

著者: 大歳憲一1 菊地臣一1 紺野慎一1 宍戸裕章1

所属機関: 1福島県立医科大学整形外科学教室

ページ範囲:P.717 - P.721

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 症例は4歳,男児で,生後4カ月で左上腕部にBCGを接種した.その19カ月後から誘因なく左肩痛が出現し,化膿性骨髄炎と診断され,抗生剤投与により速やかに症状は消失した.しかし,2年後に左肩痛が再発し,穿刺により一部粕状の黄白色の膿を認めたため,結核性骨髄炎を疑い,直ちに病巣掻爬術を施行した.組織学的には乾酪壊死が存在し,結核性骨髄炎と診断されたが結核菌は検出されなかった.本症例では周囲に結核罹患者が存在しないことと結核感染に伴う呼吸器症状や全身所見がないことからBCG接種が原因と推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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