文献詳細
誌上シンポジウム 整形外科におけるリスクマネジメント
文献概要
手の外科において,診断の遅れ(手根管症候群,尺骨神経麻痺,ばね指,舟状骨骨折,グロムス腫瘍,オカルトガングリオンなど),疼痛への対応不足,手術適応の問題,手術成績あるいは合併症などによって,患者に不満や不幸を招く危険(リスク)がある.X線像に惑わされずに症状・所見を重視した正しい診断,思いやりのある医療,ニーズにあった治療の選択,適切なゴールの設定,神経・血管に対する細心の注意,愛護的処置,必要最小限の良肢位固定,自動運動(肩・肘・前腕・手・手指)の励行,拘縮の予防,早期からの手の使用,および合併症の予防・早期発見・早期対応が重要である.
掲載誌情報