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特別シンポジウム どうする日本の医療
日本の医療の危機
著者: 鈴木厚1
所属機関: 1川崎市立川崎病院地域医療部
ページ範囲:P.975 - P.975
文献購入ページに移動日本の国民医療費は31兆円にのぼり,その内訳は本人負担が15%,保険が30%,事業主負担が22%です.地方と国は医療費全体の30%を負担していますが,政府はこの30%の部分を減らすことで,医療費を抑制しようとしています.厚生労働省は平成9年に「国民医療費は平成12年度に38兆円になり,22年度には68兆円になる」と予測値を発表しましたが,実際は平成12年度は30.4兆円にしかならず,その後は横ばい状態です.しかし,平成22年度には68兆円になるという予測値はいまだに訂正されておりません.また政府は,現在全体の3割を占める老人医療費が,将来は6割になると喧伝していますが,病気を持つ頻度の高い高齢者が増えるのですから当然のことです.
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