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特別シンポジウム どうする日本の医療
正念場の日本の医療
著者: 中島みち
所属機関:
ページ範囲:P.978 - P.979
文献購入ページに移動私は常々,医療の主役は患者であってほしいと言っておりますが,患者こそが医療の結果のすべてを,たった1つの命,かけがえのない身に引き受けているのですから,当たり前のことではないでしょうか.そして,その患者の「納得」こそ医療のすべての根源だと考えます.なぜなら,ほとんどの医療に「絶対」はないからです.医学も「不確実性の科学」,ましてや医療となれば,科学を取り入れた実践の技術ともいうべきものです.また患者と医療者の間にも「絶対」はないのです.医療者の側も全く同じ医療を行うものでもないし,患者の側にも個体差があり,関係は相対的なものなのです.
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