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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻1号

2006年01月発行

文献概要

症例報告

投球動作により生じた大腿骨骨幹部骨折の1例

著者: 吉田清志1 山本鉄也1 斎藤正伸1 前田ゆき1 田村裕一1 邉見俊一1 金澤淳則1 米延策雄1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター整形外科

ページ範囲:P.67 - P.70

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 投球動作により生じた大腿骨骨幹部骨折の1例を経験した.16歳,男性,野球部の投手.投球動作時に右膝関節痛を自覚するも放置していた.1カ月後に投球動作の際に右大腿部に激痛を自覚し歩行困難となった.単純X線像では右大腿骨骨幹部遠位1/3に転位のある横骨折を認めた.投球動作による疲労骨折と考え,観血的整復固定術を施行した.大腿骨骨幹部疲労骨折は長距離ランナーなどで報告があり,初発症状は膝関節痛が最も多い.スポーツ選手が動作時膝関節痛を訴えた場合,大腿骨骨幹部疲労骨折の可能性も留意する必要性があると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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