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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻2号

2006年02月発行

文献概要

論述

大腿骨頚部内側骨折に対する早期骨接合術の有用性の検討

著者: 柏木聡12 森谷光夫1 坂本日出雄1 木村和正1 大谷茂毅1 柳田明伸1 岡村浩史1 中村俊之1

所属機関: 1みなと医療生活協同組合協立総合病院整形外科 2新潟県立瀬波病院リウマチセンター

ページ範囲:P.139 - P.141

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 大腿骨頚部内側骨折に対する骨接合術を緊急手術として行うことが,入院日数の短縮,歩行レベルの維持,痴呆の予防,術後合併症の予防に有用かどうかを検討した.対象は1998年以降に手術を施行し追跡可能であった44例(緊急手術群19例,待機手術群25例).2群を統計学的解析すると,入院日数の短縮,歩行レベルの維持については有意差を認め,痴呆の防止,合併症の予防についても比較的良好な結果を得ることができた.術前のリスク評価やスタッフの配置などの問題はあるが,緊急手術は患者の予後を良好にする可能性がある.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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