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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻2号

2006年02月発行

文献概要

臨床経験

手指に発生した血管平滑筋腫の3例

著者: 吉岡裕1 中島浩敦1 紫藤洋二1 浦川浩1

所属機関: 1名古屋記念病院整形外科

ページ範囲:P.159 - P.162

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 稀な手指発生の血管平滑筋腫の3例を報告する.3例ともにほぼ同様に,MRIにて,皮下にT1強調像で低信号,T2強調像で高信号と筋と等信号の混在する腫瘍を認め,T1強調像とT2強調像ともに,低信号の被膜様構造を認めた.MRI所見と病理組織学的所見の対比では,T2強調像で高信号の部分は,血管腔に一致し,T2強調像で等信号の部分は平滑筋線維の増生に,低信号の部分は膠原線維性の被膜に一致していた.MRIにて,結節性腫瘍が皮膚あるいは皮下に存在し,T2強調像で高信号と等信号が混在し,辺縁にT2強調像で低信号を呈するものでは,血管平滑筋腫も考慮すべきと考える.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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