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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻7号

2006年07月発行

文献概要

症例報告

膝蓋下脂肪体骨化症の1例

著者: 島村好信1 井上博士2 東原信七郎3 小西池泰三3

所属機関: 1美作市立大原病院整形外科 2鏡野町国保病院整形外科 3岡山赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.835 - P.838

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 膝蓋下脂肪体骨化症は比較的稀な疾患であり,成因もいまだに明らかではない.症例は47歳の女性で,1カ月前からの右膝痛と違和感を主訴に来院した.X線像にて右膝蓋骨下に骨化像を認め,MRIにて内部に石灰化を推察させる低信号領域を示す腫瘤を認めた.鏡視にて他に関節内の異常がないことを確認し,観血的に摘出した.易剝離性で膝蓋骨,膝蓋腱との連続性は認めなかった.病理組織では層板状構造をもつ骨梁が認められた.本症の成因にはいくつかの仮説があるが,今回の症例では脂肪体のmetaplasiaにより骨化したものと推察された.

参考文献

1)Dragoo JL, Samimi B, Zhu M, et al:Tissue-engineered cartilage and bone using stem cells from human infrapatellar fat pads. J Bone Joint Surg Br 85:740-747, 2003
2)金尾 豊,藤井克之,本向玄規・他:バレーボール選手に発生した巨大な膝蓋下脂肪体骨化症の1例.整・災外32:1531-1534, 1989
3)Kienböck R:Uber die Gelenkkapsel(-Synovialis-)Osteome. Kniegelenk Fortschr Geb Rontgenstr 32:527-546, 1924
4)Robillard GL:Ossification of infrapatellar bursae and fat pad. Am J Surg 51:442-444, 1941

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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