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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻8号

2006年08月発行

文献概要

Lecture

整形外科医が誤りやすい関節水症

著者: 宗田大1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院運動器外科学

ページ範囲:P.894 - P.903

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 関節の腫脹は日常診療でよく経験する1つの関節所見である.腫脹の原因が関節内の液体の貯留の場合,関節水症と診断する.関節水症の原因は炎症性,非炎症性,感染性の3つに大別する.関節液の白血球数,蛋白量,培養での感染の有無が鑑別の基本である.全身所見としての他関節所見,発熱,発疹などにも注意する.必要に応じて血液検査(白血球数;RA,抗核抗体,尿酸値)を行う.また関節内や周囲の骨軟部腫瘍のために関節水症が発症する例も稀でない.感染症が疑われる場合,その起因菌としてグラム陽性・陰性菌だけでなく嫌気性菌,結核菌,真菌も忘れてはならない.

参考文献

1)福田寛二,浜西千秋:関節液の性状と分析.関節外科20:449-453, 2001
2)Sanmarti R, Canete JD, Salvador G:Palindromic rheumatism and other relapsing arthritis. Best Pract Res Clin Rheumatol 18:647-661, 2004
3)豊島良太:関節の構造と生化学.鳥巣岳彦,国分正一(総編集).標準整形外科学,第9版.pp44-45,医学書院,東京,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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