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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻8号

2006年08月発行

文献概要

症例報告

膝鏡視下デブリドマン術後に致死的肺塞栓を来した抗リン脂質抗体症候群の1例

著者: 前山彰1 佐伯和彦1 内藤正俊1

所属機関: 1福岡大学医学部整形外科

ページ範囲:P.921 - P.923

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 肺動脈塞栓症(以下PE)は整形外科領域術後の致死性の高い合併症の1つである.また深部静脈血栓(以下DVT),肺動脈塞栓の予防のための研究が進み,ガイドラインが2004年に作成された.しかし手術を行う以上,完全にPE/DVTの発症を予防することは不可能であり,患者側へのインフォームドコンセントは無論重要であるが,発症した場合の早期診断と治療に対する意識も必要とされている.また,抗リン脂質抗体症候群はPE/DVTの最高リスクとされている.今回の症例では手術時まで無症候であったため同疾患を把握することができず,術後に肺動脈塞栓症を来した1例を経験したので報告する.

参考文献

1)肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン作成委員会:肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン.メディカル フロントインターナショナルリミッテッド,東京,2004
2)上倉由有子,和田英夫:リスク因子.日本臨牀61:1720-1725, 2003
3)Ota M, Nakamura M, Yamada N, et al:Prognostic significance of early diagnosis in acute pulmonary thromboembolism with circulatory failure. Heart Vessels 17:7-11, 2002
4)Sakuma M, Konno Y, Shirato K:Increasing mortality from pulmonary embolism in Japan, 1951-2000. Circ J 66:1144-1149, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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