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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻9号

2006年09月発行

文献概要

症例報告

手関節尺側部痛が遺残した掌側ロッキングプレート施行橈骨遠位端骨折の3例

著者: 森谷浩治1 斎藤英彦1 高橋勇二1 大井宏之1

所属機関: 1聖隷浜松病院手の外科マイクロサージャリセンター

ページ範囲:P.1009 - P.1014

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 術中鏡視下に三角線維軟骨複合体(TFCC)を確認したが手関節尺側部痛を残した掌側ロッキングプレート施行橈骨遠位端骨折の3例について報告する.症例1は80歳の女性で,Colles骨折であった.TFCCは橈骨尺骨切痕付着部の一部に表層断裂を認めた.症例2は52歳の男性で,Colles骨折であった.TFCCは橈側付着部中央で部分断裂していた.トランポリン現象消失は判別困難であった.症例3は67歳の女性で,Colles骨折であった.TFCCは橈側付着部中央で断裂していた.尺側部痛の原因として,尺骨小窩でのTFCC 剝脱を見逃している可能性が考えられる.

参考文献

1)平田 仁,藤澤幸三:橈骨遠位端骨折変形治癒に対する外科的治療.整・災外32:269-277, 1989
2)清重佳郎:橈骨遠位端骨折により生じる手関節痛の診断と治療.整・災外44:97-104, 2001
3)森谷浩治,斎藤英彦,高橋勇二・他:背側転位型橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定の治療成績.臨整外40:1155-1158, 2005
4)森谷浩治:橈骨遠位端骨折に合併する三角線維軟骨複合体損傷の検討.関節鏡31(投稿中)
5)中村俊康:遠位橈尺関節障害―重度遠位橈尺関節不安定症に対する三角線維軟骨複合体再建術.新OS NOW 21,pp110-116,メジカルビュー,東京,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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