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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科41巻9号

2006年09月発行

文献概要

症例報告

病的骨折を伴う大腿骨頚部骨囊腫治療後の大腿骨頭壊死に対し大腿骨転子間弯曲内反骨切り術を行った1例

著者: 浦川浩1 中島浩敦1 紫藤洋二1 吉岡裕1 長谷川幸治2

所属機関: 1名古屋記念病院整形外科 2名古屋大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1021 - P.1025

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 病的骨折を伴う大腿骨頚部骨囊腫治療後の大腿骨頭壊死症に対し大腿骨転子間弯曲内反骨切り術を行った1例を経験したので報告する.症例は16歳の女性で,右大腿骨頚部骨囊腫に合併した,転位型大腿骨頚部病的骨折の診断であった.病巣掻爬,6.5mm cannulated screwと3.0mm Kirschner鋼線による骨接合,血管柄付き腸骨移植術を行った.骨癒合は得られたが,大腿骨頭壊死症(Type C-1,Stage 2)となり,大腿骨転子間弯曲内反骨切り術を行った.骨切り部は35°内反矯正し,つば付きCHSで固定した.術後3年6カ月の単純X線像では,関節裂隙は保たれており,関節症性変化は認めなかった.JOAスコアは88点と良好な関節機能を保っている.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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