icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻10号

2007年10月発行

文献概要

連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・6

単純性股関節炎

著者: 亀ヶ谷真琴1

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科

ページ範囲:P.1032 - P.1033

文献購入ページに移動
相談例「単純性股関節炎」

 初めまして,先日6歳になったばかりの娘のことでご相談させてください.

 走る時に左足を引きずるような感じになりました.つまったように走ります.歩くときは気が付きません.整形外科で,レントゲンをとってもらい,骨盤にも,骨にも異常はありませんでした.足の長さも同じでした.「様子を見ましょう」ということです.

 しかし,幼稚園でマラソンがあり,やはりうまく走れず,先生や他のお母さんから,「足が痛いの?」と聞かれました.左足でケンケンをすると,バランスを崩します.少ししか足を持ち上げられません.仰向けに寝て,両足を折り曲げて,伸ばすとき,私が両手で足の裏を押さえてみると,左足の力が弱いです.曲げるときには,股から外側に少し開いてしまいます.走るときは左足がやや遅くなり,左膝を前に出すとき上半身が前屈します.ハードルを飛ぶような感じです.正座はできます.屈伸などもゆっくりなら平気ですが,早くすると,左足が痛いといいます.小柄で9月時点で身長101.4cm,体重16.1kgだったのが,12月に103.7cm,体重16.5kgです.身長が急激に伸びたせいなのかわかりません.小児整形外科が近くにありませんので,心配になりご相談させていただきました.

参考文献

1)Woods D, Macnicol M:The flexion-adduction test:an early sign of hip disease. J Pediatr Orthop B 10:180-185, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら