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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻11号

2007年11月発行

文献概要

新しい治療法

初回外傷性肩関節前方脱臼に対する強内旋位固定法

著者: 中村周1 北田一史2 江本慶太2 甲斐史敏2 松木正史2

所属機関: 1舞鶴医療センター整形外科 2みどりヶ丘病院整形外科

ページ範囲:P.1091 - P.1095

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 初回外傷性肩関節前方脱臼に対して,強内旋位での関節唇の観察をMRIにて行い,それによる知見により考案した強内旋位固定で治療を行った2例を経験したので報告する.脱臼整復後に内旋位と外旋位,そして強内旋位にてMRIを施行した.強内旋位は前腕を腰部に回した肢位をとらせる.内旋位でも外旋位でも剝離した関節唇を密着させることができていなかったが,強内旋位では肩甲下筋腱が関節唇をちょうど関節窩縁に押さえ込み,密着整復させていた.経過は良好で,2年以上経過しても再脱臼を起こしていない.

参考文献

1)Itoi E, Sashi R, Minagawa H, et al:Position of immobilization after dislocation of the glenohumeral joint. J Bone Joint Surg Am 83:661-667, 2001
2)井樋栄二,畠山雄二,佐藤 毅・他:肩関節脱臼に対する外旋位固定の治療成績.整形外科 56:1122-1126, 2005
3)加藤 真,岩堀裕介,佐藤啓二:肩関節初回前方脱臼に対する外旋位固定の経験.肩関節 28:481-484, 2004
4)Rowe CR:Prognosis in dislocation of the shoulder. J Bone Joint Surg Am 38:957-977, 1956
5)Tuoheti Y, Itoi E, Minagawa H, et al:Quantitative assessment of thinning of the subscapularis tendon in recurrent anterior dislocation of the shoulder by use of magnetic resonance imaging. J Shoulder Elbow Surg 14:11-15, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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