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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻11号

2007年11月発行

文献概要

症例報告

強直性脊椎炎に伴う頚椎骨折の1例

著者: 加藤秀輝1 尾鷲和也1 原田幹生1 桃井義敬1 内海秀明1 岩崎聖1

所属機関: 1酒田市立酒田病院整形外科

ページ範囲:P.1143 - P.1146

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 われわれは強直性脊椎炎に第7頚椎骨折を合併した1例を経験したので報告する.症例は56歳の男性で,転倒して受傷した.多くの場合,強直性脊椎炎に伴う脊椎骨折に対しては重度の不安定性のため手術が行われているが,従来の固定法では十分な固定を得ることが困難である.本症例においては強力な固定力を得るためMagerl法,椎弓ワイヤリング,椎弓根スクリューを用いてC2-Th10の後方固定を行った.術後,頚部痛は軽減し,良好な骨癒合を得ることができた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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