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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻12号

2007年12月発行

文献概要

臨床経験

頚椎症性脊髄症における体幹屈曲筋の評価

著者: 稲見聡1 平林宏之2 水町隆雄2

所属機関: 1獨協医科大学整形外科 2医療法人健佑会いちはら病院整形外科

ページ範囲:P.1211 - P.1213

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 頚髄症と体幹筋機能について,以下の研究を行った.対象は頚髄症患者47人(CSM群)と,変形性膝関節症患者34人(OA群).検者が足部を保持した仰臥位から,上体を30°起こした姿勢を持続できた時間を測定した.CSM群では,JOAスコアの各点数と,持続時間との相関性を調べた.持続時間は有意にCSM群が短かった.またCSM群では持続時間と,JOAスコア合計点および下肢運動機能点において正の相関を認めた.頚髄症患者は変形性膝関節症患者に比較し,体幹屈曲筋の持久力が低下していると考える.

参考文献

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10)米延策雄:頚椎症性脊髄症の病態,診断,治療.整形外科 58:73-81, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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