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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻12号

2007年12月発行

文献概要

症例報告

骨性終板による圧迫と反対側の神経根症状を呈した1例

著者: 峯牧子1 吉田宗人1 中川幸洋1 大宝英矢1 麻殖生和博1 南出晃人1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科教室

ページ範囲:P.1227 - P.1230

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 骨性終板による圧迫と反対側の神経根症状を呈した1例を経験したので報告する.症例は79歳の男性で,主訴は右下肢痛である.画像では左前方に骨性終板の突出を認めた.圧迫側進入による内視鏡下両側除圧術を施行し,両側神経根は安全に十分な除圧が得られた.右側神経根は反対からの圧迫を受け上関節突起に押しつけられていた.圧迫側と反対側の症状を認める症例を後方内視鏡下に手術を行う場合は,まず圧迫側進入で前方の圧迫を除圧した後,反対側の神経根の除圧を行うのが安全で確実な方法であると考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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