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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻2号

2007年02月発行

文献概要

連載 確認したいオリジナル・2

忘れられたEichhoffテスト

著者: 鳥巣岳彦1

所属機関: 1九州労災病院

ページ範囲:P.133 - P.133

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 Eichhoffテストは狭窄性腱鞘炎に特異的な診察手技である。多くの教科書には「患者に,母指を手掌内に入れるように他の指でしっかりと握りしめさせる。そして,手関節を強く尺屈させると橈骨楔状突起部に疼痛が生じる。これをFinkelsteinテストと呼ぶ」と記載されている。“これは記載間違いでありFinkelsteinの報告ではない”と本誌の誌上シンポジウム(2006)でも再び指摘された。

 Finkelsteinの報告より3年前のEichhoffの原著(1927)を抜粋する。その原著には「さらに,手関節を尺屈させた状態を維持したままで母指を伸展させると痛みは瞬時に消失する」とも記載されており,この診察手技もEichhoffテストに含める必要がある。

参考文献

Finkelstein H:Stenosing tenovaginitis at the radial styroid process. J Bone Joint Surg 12:509-540, 1930
岩渕泰宏,斉藤英彦:整形外科診断学に必要な冠名サインとテスト.前腕・手.Monthly Book Orthropaedics 7:31-34, 1994
麻生邦一:de Quervain病の診断―徒手診断法の有用性.臨整外 41:103-108,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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