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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻2号

2007年02月発行

文献概要

症例報告

強皮症における脛骨顆部Insufficiency fractureの1例

著者: 阿部智行1 小竹森一浩1 寺田信樹2 小宮浩一郎2 加藤慎一2

所属機関: 1北里研究所メディカルセンター病院整形外科 2藤田保健衛生大学第二教育病院整形外科

ページ範囲:P.161 - P.165

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 強皮症における𦙾骨顆部insufficiency fractureの1例を報告する.症例:68歳の女性.既往で強皮症のためステロイドが投与されていた.誘因なく右膝関節痛を生じ,初診時単純X線写真で𦙾骨顆部陥没骨折を認めた.強皮症による難治性の皮膚潰瘍があったため,保存的治療としたが,関節破壊が進行したため,人工膝関節置換術を施行した.術後10カ月現在で疼痛はなく,経過良好であった.結語:ステロイド性骨壊死がみられた𦙾骨顆部にinsufficiency fractureを生じ,診断と治療に難渋した強皮症の1例を経験した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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