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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻2号

2007年02月発行

文献概要

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あとがき フリーアクセス

著者: 荻野利彦

所属機関:

ページ範囲:P.188 - P.188

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 昨年末は北朝鮮の核保有,拉致問題などをめぐって6カ国協議が行われましたが具体的な議論はほとんど進まなかったようです.国内では,ノロウイルスによる感染が全国的に猛威をふるっています.松坂選手のボストンレッドソックスへの移籍,ガンバ大阪の宮本選手のザルツブルグのチームへの移籍などプロスポーツ選手の国外流出が盛んに報告されています.少し寂しい気もしますが,大活躍を期待しています.

 話は変わりますが,論文が雑誌に掲載されるまでにはいくつかの過程を経る必要があります.その中で査読とそれに対する著者とのやり取りは論文の質を高めるために必要な作業です.論文を査読させていただいて気になることがあります.それは,長い文で記述されており,その文の始めと終わりで主語が変わることです.文章を書くことが上手な人はとかく長い文を書きがちです.国語が苦手な人でも,他の人が読んで内容がよく理解できる文章を書くことはそれほど難しくないように思います.論文を書き上げた後で投稿規定に沿って論文が書かれているか,主語と目的語が明確であるかなどを著者が読み直して投稿するだけで,査読で指摘される項目は随分減るのではないかと思います.いったん掲載されてしまうと論文は一人歩きします.したがって,査読は論文が一人歩きする前の大事な作業です.査読とそれに対する著者とのやり取りにより著者が苦労して育てた論文に磨きがかかります.本誌には読者の声,本誌へご意見・ご要望のための綴じ込みハガキが入っています.あまり多くは利用されていないようですが,このことで著者と査読者は読者の批判を一緒に受けることになります.最近流行の外部評価に相当するのでしょうか.著者が育てた論文が旨く一人歩きできるよう支援しようと思っております.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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