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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻4号

2007年04月発行

文献概要

連載 確認したいオリジナル・4

Scarpa三角(femoral triangle 大腿三角)の境界は?(その2)

著者: 鳥巣岳彦1

所属機関: 1九州労災病院

ページ範囲:P.357 - P.357

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 Antonio Scarpa(1752~1832)は偉大なイタリアの解剖学者兼外科医である.鼡径部のヘルニアに関する著書(1811年)“Memoriae anatomico-chirurgicae”にScarpa三角の記載があると聞き,天児民和先生の論文の挿図を拝借した(図3).Scarpaはこの部分のくぼみを自ら“Scarpa三角”と命名している.

 幸い,Gray's Anatomyの1858年の初版本でScarpa三角の記載が確認できた.この時点では,“Scarpa三角とは鼡径靱帯と縫工筋と長内転筋で囲まれた三角形状のくぼみである”との大まかな表現となっている.femoral triangleという用語は見当たらない.

参考文献

ed. Elsevier, Churchill Livingstone
ed. Lippincott Williams & Wilkins
3)Spalteholz, W.:Handatlas der Anatomie des Menschen. Elefte Auflage. Leipzig, Verlag von S. Hirzel, 1896, 1922
4)天児民和:整形外科を育てた人達.Antonio Scarpa.臨整外 22:304-307,1987

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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