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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻5号

2007年05月発行

文献概要

症例報告

橈骨および脛骨の銃撃骨折の治療経験

著者: 木曽伸浩1 大作浩一1 山崎健1 水野俊行1

所属機関: 1庄原赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.465 - P.469

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 銃規制の厳しい本邦では比較的めずらしい銃撃骨折を経験したので報告する.患者は26歳の男性で,主訴は左前腕部・左下腿部の銃創であった.アフリカで受傷し,開放性粉砕骨折であり,初期治療後に当院搬送となった.左橈骨は短縮転位を残したままプレート固定を受けており,可動域制限・尺骨遠位の背側脱臼を呈していた.左脛骨は約6cmの骨欠損が残存していた.橈骨のプレートは温存し,尺骨遠位端脱臼には尺骨短縮術を施行した.脛骨は,血管柄付き遊離腓骨移植で再建を行った.受傷後3年になるが経過良好である.

参考文献

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2)生田義和,菅田 巌,安達長夫・他:血管柄付遊離骨移植の手技とその問題点.災害医学 21:1131-1140, 1978
3)警察庁:猟銃(空気銃を含む)等による事故の発生状況.306(平成16年版警察白書,ぎょうせい,東京,2004)
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8)梁瀬義章:遠位橈尺関節・尺骨手根障害に対する各種手術療法.関節外科 19:818-830, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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