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雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科42巻6号

2007年06月発行

雑誌目次

誌上シンポジウム 整形外科疾患における痛みの研究

「整形外科疾患における痛みの研究」を企画して フリーアクセス

著者: 矢吹省司

ページ範囲:P.498 - P.499

 整形外科を訪れる患者の主訴で最も多いのが「痛み」です.厚生労働省が出している国民生活基礎調査の結果を見ても,有訴者が最も高い症状は,内科的な症状ではなく,「腰痛」や「肩こり」といった整形外科的な症状です.この「痛み」について病態を明らかにし有効な診断法や治療法を確立することが,今,整形外科医に求められていると思います.整形外科疾患における痛みに関しては,わかってきた点も多くありますが,わかっていない点もそれ以上にあります.特に,「慢性痛」といわれる頑固な痛みを訴える患者に対する診断と治療に関しては,未解決な点が多く,これらの患者に接する際には頭を悩ますことが少なくありません.

 本シンポジウムでは,「整形外科痛みを語る会」のメンバーであり,第一線で痛みに向き合って研究されている方々の中から6人の先生に執筆していただきました.

複合性局所疼痛症候群(CRPS)の治療―末梢からのアプローチ

著者: 稲田有史 ,   中村達雄 ,   諸井慶七郎 ,   橋爪圭司 ,   古家仁 ,   高倉義典

ページ範囲:P.501 - P.509

 われわれは,2002年4月から京都大学再生医科学研究所臓器再生応用分野,中村達雄助教授らの開発したPGA-Collagen tubeを臨床応用し,その効果の検証を担当してきた.しかし末梢神経再生の確証を得ることは困難であるが,術後評価に客観的所見の改善は不可欠である.これまでにわれわれは,知覚,運動神経欠損の再生を客観的に2症例で証明し,続いてCRPS(複合性局所疼痛症候群)typeⅡの2例の根治例を客観的に証明し,現在156名に及ぶCRPS患者に外科的治療を行い83%の患者の社会復帰に成功している.われわれの結果は,CRPSが治癒不可能な絶望的な疾患であるという一般的概念への論駁であり,数年経過し,慢性期と思えるCRPSと診断された患者の中に社会復帰可能な患者が存在することをぜひ知っていただきたい.今回混乱するCRPSの状況とわれわれの治療・問題点について述べる.

運動器の痛みと脳の反応

著者: 牛田享宏 ,   池本竜則 ,   篠崎淳 ,   田中茂樹 ,   谷口慎一郎

ページ範囲:P.511 - P.517

 近年進歩してきた脳イメージング法は脳内部に引き起こされた神経活動を画像として捉えるもので,脳における痛覚系の分析ツールとして研究が進められている.痛みが引き起こされる部位と脳活動の関係をみてみると,皮膚と筋肉では異なる脳部位に神経活動が引き起こされることが健常者の研究において明らかとなった.一方,アロディニア(異痛症)を有する慢性神経因性疼痛患者においては同種の刺激を有痛部位に加えた場合,健常者に痛み刺激を加えた場合と類似した脳活動が認められたが,患者においては視床などに脳活動が検出できにくい部分が認められた.また,このようなアロディニア患者において痛みを想起するビデオを視認させると,不快感と同時に前頭前野や前帯状回などの特有な部位に脳活動脳活動を認めており,慢性疼痛に伴う中枢神経系の可塑的変化が反映されているものではないかと考えられた.

整形外科疾患の患者における慢性疼痛

著者: 笠井裕一 ,   松村好博 ,   明田浩司 ,   施徳全 ,   若林弘樹 ,   内田淳正

ページ範囲:P.519 - P.522

 痛みは,その持続時間によって,急性疼痛と慢性疼痛に分けられる.本稿では,まず慢性疼痛の定義,特徴,痛みの慢性化の機序,慢性疼痛の原因別分類について概説した.そして,モーズレイ性格テストを用いた慢性疼痛患者の神経症的傾向に関するわれわれの研究結果から,慢性疼痛の原因によって心理的・精神的変調の程度が異なることを示した.また,われわれは慢性疼痛患者の性格タイプを,自己治癒力希少型,自己治癒力空転型,自己治癒力潜在型,の3つに分類しており,その性格タイプ別の整形外科的な治療・アプローチ法について述べた.

整形外科固有の痛みの発症機序の基礎的研究―特に関節痛と腰痛の特性に関して

著者: 大鳥精司 ,   高橋和久 ,   守屋秀繁

ページ範囲:P.523 - P.530

 麻酔科領域の神経性疼痛は動物モデルが存在し,ここ10年で飛躍的に発展した.しかし,関節痛,腰痛などの整形外科領域の痛みの研究は十分には行われていない.この章では,関節痛と腰痛の疼痛機序に関して述べたい.膝関節,手関節,腰椎椎間板はある神経栄養因子(nerve growth factor:NGF)によって栄養される神経細胞により特異的な支配を受けている.これらは,病的状態ではNGFに反応し,病的軸索を発芽させ,疼痛を惹起していると考えられている.また,これらの部位は,いくつもの後根神経節に支配されており,その多高位の支配が疼痛認識の分解能を曖昧にしている.これらを踏まえると,今後,整形外科疾患由来の痛みを治療するにあたり,そのターゲットはNGFや神経発芽の抑制であり,また複雑な疼痛伝達経路の解明であろう.様々な手法を用いてこれらを解明し,可能性のある治療方針を以下に記す.

痛みの基礎研究―解剖学的立場から

著者: 小畑浩一

ページ範囲:P.531 - P.537

 近年,TRP(transient receptor potential)チャネル温度受容体をはじめとして,一次知覚ニューロンに特異的に発現するタンパク質,受容体が次々と発見され,痛覚伝達における役割が検討されている.また,中枢性および末梢性感作のメカニズムにはプロテインキナーゼA,プロテインキナーゼC,およびMAPK〔mitogen-activated protein(MAP)キナーゼ〕などの細胞内情報伝達系の活性化が重要な役割を果たすことが明らかになりつつある.さらに,脊髄後角においてはマイクログリアやアストロサイトなどのグリア細胞の活性化が神経因性疼痛発症における新しいプレーヤーとして注目されている.本稿では痛みの基礎研究におけるこれらの新知見に対して,解剖学的な側面より紹介する.

痛みの基礎研究―生理学的立場から

著者: 中塚映政 ,   藤田亜美 ,   熊本栄一

ページ範囲:P.539 - P.544

 近年,後根神経節細胞や脊髄後角細胞にパッチクランプ法を適用することによって,痛み情報伝達に関わる多くの重要な知見が得られた.これまで痛み刺激がどのようにして電気シグナルにモード変換されるのかは不明であったが,イオンチャネルが痛みの受容に関与していることが明らかになった.また,イオンチャネル自体の機能や発現量が変化して,末梢レベルで痛みが増幅する仕組みが示された.さらに,痛みを受容するイオンチャネルは一次求心性線維中枢端と脊髄後角細胞間のシナプスにも存在し,その活性化によって末梢からの痛み情報を脊髄レベルで増幅することが明らかになった.現在,これらのイオンチャネルを標的とする新しい鎮痛薬の開発が進んでいる.また,慢性炎症や末梢神経損傷に伴って,脊髄における神経回路網は可塑的に変化する.神経栄養因子が神経回路網の可塑性発現における責任分子と考えられ,その作用を制御することによって慢性疼痛を抑制できるのではないかと期待されている.

論述

前向き研究(prospective)による関節リウマチ手関節破壊の検討

著者: 斉藤聖二 ,   堀内富雄 ,   土岐尋江 ,   内田薫 ,   戸松泰介

ページ範囲:P.547 - P.554

 臨床上,関節リウマチ(RA)の進行を安定型と不安定型に区別ができれば,症例の治療選択がさらに適切となる.X線像を使用し,RAの手関節の破壊や手根骨の尺側,掌側の偏位による橈骨手根関節の不安定化をより早く知ることが可能であれば,早期にRAの破壊進行の病型を予測し,より早い時期に適切な治療方針を立てることができる.われわれは早期RA症例を前向きに観察し,carpal height ratioの経年変化率の計測が手関節の不安定型の予後予測に有用であり,関節破壊マーカーとして期待できる可能性を得た.

検査法

少年野球選手に対する超音波を用いた肘検診

著者: 原田幹生 ,   高原政利 ,   佐々木淳也 ,   村成幸 ,   伊藤友一 ,   荻野利彦

ページ範囲:P.555 - P.560

 小学校野球チームの選手247名を対象とし,超音波を用いて,野球肘の有無を調査した.超音波では,上腕骨内上顆の裂離を48名に,上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎を2名に認めた.X線撮影を行った36名の全例で,X線所見と超音波所見が一致していた.超音波は野球肘の診断に有用であり,練習場に携帯できる利点がある.

連載 臨床研修医のための整形外科・6

足と足関節の疾患

著者: 高橋正明

ページ範囲:P.562 - P.567

 足の障害を訴えて受診する患者の多くは,『足の先が痛い』,『足の裏が痛い』,『足首が痛い』などと,大まかに痛みのある部位を区別して教えてくれます.今回は①趾(足先),②足(足部),③足首(足関節)と3つに分けて説明していきます.

確認したいオリジナル・6

今で言う三角線維軟骨複合体(TFCC)の機能温存に可及的努力を払ったDarrach法

著者: 鳥巣岳彦

ページ範囲:P.569 - P.569

 橈骨遠位端骨折後に前腕の回内回外が著しく制限され,動作に疼痛が伴い,ADLが障害されている場合に,尺骨の遠位端切除術が行われることがある.Darrach法で忘れてはならない重要なことは,1912年の論文の803頁に記載されているとおり,

 “・・・the lower inch of the ulna was removed subperiosteally, the styloid process, which had been broken off, being left behind.”

と,今で言う三角線維軟骨複合体(TFCC)の機能温存に可及的配慮がなされている点である.

 詳しい術式は1915年のMedical Recordで次のように紹介されている.

小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・2

先天性股関節脱臼

著者: 亀ヶ谷真琴

ページ範囲:P.570 - P.571

相談例(先天性股関節脱臼)

 先天性股関節脱臼のその後についてお聞きします.

 現在,1歳2カ月の女の子の母です.3カ月検診の際,足のしわの数の違いから股関節脱臼を指摘され,近くの整形外科でレントゲンをとったところ左足が臼蓋形成不全といわれ,4カ月から3カ月間リーメンビューゲルをつけました.その間の診療は1カ月ごとに病院に行き,足の開きを見るのと触診だけで,3カ月たち最後にレントゲンをとり,ほぼ左足の骨も右と同じになったというので外されました.その後様子を見ていたのですが,いまだに立つのがうまくできません.つかまらせて立たせても,20秒ほどで座ってしまいます.ハイハイは,特に足をひきずるような感じはありませんが,座っているとき右は前に出ているのですが,左は大体後ろに折れ正座している状態なのが気になります.立て膝をするときもいつも左は曲がっています.歩くのは遅くなるとは言われたのですが,足の強さの左右差は,立つのが遅いのと関係があるのでしょうか? もう一度見てもらったほうがよいのでしょうか? ご助言よろしくおねがいします.4カ月検診で,開排制限と言われましたが,その後は経過観察だけでいいと言われました.何にもしなくてよいのでしょうか?

臨床経験

腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板内加圧注射―造影所見と臨床成績について

著者: 保坂雄大 ,   尾鷲和也 ,   尾山かおり ,   桃井義敬 ,   加藤義洋

ページ範囲:P.573 - P.578

 椎間板内加圧注射の臨床成績について調査を行った.対象は薬物やブロック療法などの保存治療が無効な57例(男性36,女性21)で,平均50歳であった.発症から本注射までの期間は平均7.7週だった.透視下に健側から穿刺し,造影剤を注入後,生理食塩水を注入した.患肢への放散痛の有無を確認し,2方向で造影所見を評価した.治療効果は注射後約3週間で判定した.全57例中,著効17例(30%),有効24例(42%),無効14例(25%),悪化2例(4%)であった.著効・有効例はL4/5,sequestrationタイプで多く,患肢放散痛と罹患神経根の造影が同時に得られた11例では著効が9例であった.筋力や知覚の悪化した例はなく,安全・低侵襲であり,一般の保存治療に抵抗する場合の次なる治療手段になると考えられた.

腰椎椎間板ヘルニアに対する経椎弓的内視鏡下ヘルニア摘出術の経験

著者: 生田光 ,   東野修 ,   田中孝幸 ,   有馬準一 ,   中野壮一郎 ,   佐々木宏介 ,   村田大 ,   中山晃一 ,   加藤智弘 ,   大賀正義

ページ範囲:P.579 - P.583

 椎間板高位より頭側に脱出した腰椎椎間板ヘルニア4例に対し,経椎弓的内視鏡下ヘルニア摘出術を施行した.術後,全例で症状の改善を認め,短期ではあるが良好な術後成績が得られた.経椎弓侵入法では従来の経椎弓間侵入法と比べて多裂筋,椎間関節,黄色靱帯が温存でき,最小限の椎弓切除で頭側脱出型ヘルニアの摘出が可能である.さらにその侵入法に内視鏡下手術を導入することで,より低侵襲な手術が可能であった.経椎弓的内視鏡下ヘルニア摘出術は頭側脱出型腰椎椎間板ヘルニアに対する有用な低侵襲手術法のひとつであると考えられる.

症例報告

両側遊離鼡径皮弁を用いて初期治療を行った手関節以遠デグロービング損傷の2例

著者: 松崎浩徳 ,   三輪仁 ,   成澤弘子 ,   登石聡

ページ範囲:P.587 - P.592

 手関節以遠のデグロービング損傷に対して,2枚の遊離鼡径皮弁の同時移植を行った2症例を報告する.症例1は46歳,男性で,プレス外傷であった.手関節以遠のデグロービングを認めたが橈尺骨動脈は温存されていた.遊離鼡径皮弁移植の後,wrap around flapと指間分離を行い,補助手として有用な手機能が得られた.症例2は38歳,男性で,ローラー外傷であった.橈尺骨動脈の断裂から手指骨壊死を生じ,骨延長による手指再建を行うも,不十分な機能獲得にとどまった.デグロービング損傷の被覆には2枚の遊離鼡径皮弁の同時移植が有用で,主軸動脈損傷の有無が予後を左右する.

鏡視下に整復しえた母指中手指節関節背側脱臼の1例

著者: 亀田宗典 ,   関谷繁樹 ,   安部聡

ページ範囲:P.593 - P.595

 母指中手指節関節(以下MCP関節)背側脱臼は比較的稀である.われわれは受傷後13日目に来院し徒手整復不能であった小児例で,鏡視下に掌側板を整復することにより,MCP関節背側脱臼を整復しえた症例を経験したので報告した.

腰部硬膜内に発生したhemangiopericytomaの1例

著者: 鄒天瑞 ,   森山徳秀 ,   橘俊哉 ,   岡田文明 ,   草野芳生 ,   山中一浩 ,   吉矢晋一 ,   平野博嗣 ,   植松邦夫

ページ範囲:P.597 - P.600

 われわれは稀な腰部硬膜内に発生したhemangiopericytomaの1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.症例は13歳,男性で,頑固な左大腿後面痛を訴えたが明らかな神経学的脱落所見は認めなかった.画像診断で硬膜内髄外腫瘍と診断し摘出術を行った.血管に富んだ暗赤色の腫瘍を摘出し,病理診断でhemangiopericytomaと診断した.術後現在1年10カ月で左大腿後面痛は消失し,腫瘍の再発を認めない.Hemangiopericytomaは再発,転移例の報告があり予後不良のため,今後長期的に経過観察が必要である.

黄体囊胞による仙骨神経叢麻痺の1例

著者: 伊藤順一 ,   伊賀徹 ,   小田順二 ,   岡崎裕司

ページ範囲:P.601 - P.605

 比較的稀である黄体囊胞によって引き起こされた仙骨神経叢麻痺の1例を経験したので報告する.症例は25歳の女性で,主訴は左下肢痛と歩行困難であった.左L5,S1領域に知覚鈍麻と下垂足を認め,MRIにより卵巣囊胞によるentrapment neuropathy(絞扼性神経障害)と診断した.治療は囊胞摘出術を行い,下肢痛は消失し,麻痺症状は改善した.

転移性脊椎腫瘍との鑑別を要した多発性圧迫骨折の1例

著者: 東山礼治 ,   玉井浩

ページ範囲:P.607 - P.611

 59歳,男性の多発性脊椎圧迫骨折の1例を報告する.患者は特に誘因なく激しい背部痛を訴えた.神経学的異常所見はなかった.単純X線像では多発性胸椎圧迫骨折を認めた.MRIにて胸椎,腰椎にT1強調像,T2強調像ともに低信号を示す領域がみられた.腫瘍マーカーおよび内科的全身検索にて異常は認めなかった.骨生検では造血細胞が大半を占めており,悪性疾患は否定された.疼痛管理にモルヒネを使用し,徐々に改善傾向を認め,5カ月後に疼痛はほぼ消失した.MRI所見は不均一に分布する赤色髄と考察した.

書評

ナショナルチームドクター・トレーナーが書いた種目別スポーツ障害の診療―林 光俊●編集主幹 岩崎由純●編集 フリーアクセス

著者: 武藤芳照

ページ範囲:P.545 - P.545

 平成18(2006)年,沖縄で開催された第32回日本整形外科スポーツ医学会学術集会(岡崎壮之会長)で,シンポジウム「求められる競技力向上のためのスポーツドクターとは?」(座長:武藤芳照,福林徹)が行われた.

 水泳,陸上,バレーボール,体操,サッカーの5競技のスポーツドクターと各競技の一流選手・指導者のペアによる計10名のシンポジウムであった.スポーツ現場のそれぞれの立場から,同じ目線で,率直に発言し合うことの大切さと面白さを改めて知らされた,記憶に残る意義深いシンポジウムとなった.そこで最も強調されたのは,「スポーツドクターが身体を診るのは当たり前,一人ひとりの選手の心の動きを診てケアしてほしい!」という選手・指導者サイドの声であった.

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あとがき フリーアクセス

著者: 越智隆弘

ページ範囲:P.618 - P.618

 本年5月に中村孝志会長(京都大学整形外科学教室)によって第80回日本整形外科学会総会が神戸の地で盛大に開催された.かつて京都大学と東京大学に日本で最初の整形外科学教室が開講されて101年目に当たる本年,京都大学により「次の100年に向けての力強さ」を実感させる学術総会が開催されたことはまさに特記すべきことである.

 100年前,創成期の整形外科学教室は,戦乱などで不安定であった欧州にわたり学んだ30歳代の教授がわずかな人数の助手とともに診療を始め,血のにじむような努力の中で自らを侵す病魔と闘いながら,それまでの外科学から独立した学問としての整形外科学を築かれていった.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

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