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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻6号

2007年06月発行

文献概要

連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・2

先天性股関節脱臼

著者: 亀ヶ谷真琴1

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科

ページ範囲:P.570 - P.571

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相談例(先天性股関節脱臼)

 先天性股関節脱臼のその後についてお聞きします.

 現在,1歳2カ月の女の子の母です.3カ月検診の際,足のしわの数の違いから股関節脱臼を指摘され,近くの整形外科でレントゲンをとったところ左足が臼蓋形成不全といわれ,4カ月から3カ月間リーメンビューゲルをつけました.その間の診療は1カ月ごとに病院に行き,足の開きを見るのと触診だけで,3カ月たち最後にレントゲンをとり,ほぼ左足の骨も右と同じになったというので外されました.その後様子を見ていたのですが,いまだに立つのがうまくできません.つかまらせて立たせても,20秒ほどで座ってしまいます.ハイハイは,特に足をひきずるような感じはありませんが,座っているとき右は前に出ているのですが,左は大体後ろに折れ正座している状態なのが気になります.立て膝をするときもいつも左は曲がっています.歩くのは遅くなるとは言われたのですが,足の強さの左右差は,立つのが遅いのと関係があるのでしょうか? もう一度見てもらったほうがよいのでしょうか? ご助言よろしくおねがいします.4カ月検診で,開排制限と言われましたが,その後は経過観察だけでいいと言われました.何にもしなくてよいのでしょうか?

参考文献

1)藤井玄二,船山完一,近藤 博・他:臼蓋形成不全股の推移―RB装着群と自然経過観察群の比較検討.臨整外 24:621-628,1989
2)Graf R:Classification of hip joint dysplasia by means of sonography. Arch Orthop Trauma Surg 102:248-255, 1984
3)亀ヶ谷真琴,篠原裕治,品田良之・他:先天股脱(完全脱臼)例の開排位における超音波前方法検査について.日小整会誌 2:510-515,1993
4)石田勝正:助産婦のための退院指導マニュアル―主な運動器疾患の予防・治療と退院時指導.ペリネイタルケア 205:218-228,1998
5)小泉 渉,亀ヶ谷真琴,三枝 修・他:乳児股関節臼蓋形成不全股に対するRb装着例と非装着例の検討.日小整会誌 12:1-4,2003
6)染屋政幸,亀ヶ谷真琴,品田良之・他:Pavlik Harnessが乳児の発育に及ぼす影響について.整形外科 44:1606-1608,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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