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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻9号

2007年09月発行

文献概要

誌上シンポジウム 骨折治療の最新知見―小侵襲骨接合術とNavigation system

大腿骨近位部骨折に対するNavigation systemを用いた治療法

著者: 鈴木浩之1 高田直也1

所属機関: 1小牧市民病院外傷整形外科

ページ範囲:P.871 - P.875

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 X線透視を基盤としたナビゲーションは,1990年代後半より外傷外科手術で使用されており,本邦でも近年,整形外科領域での使用報告が増加している.

 われわれは2005年から大腿骨転子部骨折に対しナビゲーションシステム下にガンマネイル法を施行している.平均手術時間は48.7分,平均術中透視時間は0.4分であり,手術時間はやや従来法よりも延長しているが,透視時間はかなり短縮できている.ナビゲーションシステムのメリットは術中透視時間の短縮とインプラントの安全,正確な挿入である.今後の課題もあるが,手術に有用なものは積極的に導入されるべきであり,今後,外傷を含めさらに広く普及していくことになるであろう.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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