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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科42巻9号

2007年09月発行

文献概要

臨床経験

姿勢観察による脊柱sagittal balanceの評価

著者: 阿部友和1 松山幸弘2 永谷元基1 林満彦1 森友洋1 牧本卓也1 吉原永武2 酒井義人2 中村博司2 片山良仁2 今釜史郎2 伊藤全哉2 簗瀬誠3 石黒直樹2

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院医療技術部リハビリテーション部門 2名古屋大学医学部整形外科 3名古屋共立病院脊椎科

ページ範囲:P.923 - P.926

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 体表ランドマークからspinopelvic alignmentが評価可能か否かをX線計測上で対比し検討した.対象は健常成人男性10名(平均年齢29.3歳,身長174.1cm,体重71.6kg)である.体表ランドマークは,C7棘突起・上前腸骨棘(ASIS)・上後腸骨棘(PSIS)・大転子に設置し,JacksonらのHA-C7バランスとpelvic angle(PA)とC7棘突起からの垂線-大転子間距離(大転子-C7棘突起バランス),ASISとPSISを結んだ線と水平線からなる角度(A-P角)を各々比較し相関を調べた.結果はHA-C7バランスと大転子-C7棘突起バランスはr=0.699,PAとA-P角はr=0.553であり相関を認めた.体表ランドマークからJacksonらのパラメータが推測可能であった.X線撮影せずに姿勢評価が可能と考えられ,理学療法領域における治療効果判定の指標となると考えられた.

参考文献

1)Jackson RP, McManus AC:Radiographic analysis of sagittal plane alignment and balance in standing volunteers and patients with low back pain matched for age, sex, and size. A prospective controlled clinical study. Spine 19:1611-1618, 1994
2)金村徳相,川上紀明,松原祐二・他:日本人のsagittal spinopelvic alignment.ボランティア100人による.脊柱変形 16:160-164, 2001
3)金村徳相,川上紀明,松原祐二・他:日本人の脊柱矢状面弯曲とその評価.脊柱変形 18:150-155, 2003
4)金村徳相,川上紀明,長谷川幸治・他:矢状面における脊柱―骨盤alignment.整・災外 46:927-937, 2003
5)Kendall FP, McCreary EK:Muscle-Testing and Function. The Williams and Wilkins Co., Baltimore, 1983

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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