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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻10号

2008年10月発行

文献概要

誌上シンポジウム 発育期大腿骨頭の壊死性病変への対応

ペルテス病難航例(関節症ハイリスク例)に対する治療

著者: 二見徹1 尾木祐子1 共田義秀1 片岡浩之1 太田英吾1 貴志夏江1

所属機関: 1滋賀県立小児保健医療センター整形外科

ページ範囲:P.959 - P.965

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 診断が遅れたり,保存的・手術治療後に著明な骨頭変形を有する関節症発症ハイリスクと思われるペルテス病難航例の治療と成績に関して検討した.診断が遅れ手術治療を要した15例と,および主に装具治療が奏功せず強い骨頭変形を来したため手術治療を行った治療難航例の10症例,計25例(手術時年齢6.2~12.3歳,平均8.8歳)を対象とした.積極的に骨頭の球面性を獲得する目的の手術的なcontainment療法は有効であったが,正確な適応とともに良好な関節可動域の維持と骨頭の圧潰防止が極めて重要であった.特に骨修復能に限界のある年長児の場合は,術後の免荷も含めた綿密な管理とフォローアップが肝要である.

参考文献

1)深沢雅則・他:10歳代に発症したペルテス病および大腿骨頭無腐性壊死症の分析.中部整災誌 24:596-599,1985
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8)田村 清,新林弘至,藤原正利・他:年長児Perthes病の治療,別冊整形外科 32:63-68,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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