icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻11号

2008年11月発行

文献概要

連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・19

多発性関節拘縮症

著者: 亀ヶ谷真琴1

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科

ページ範囲:P.1108 - P.1109

文献購入ページに移動
多発性関節拘縮症

 はじめまして.

 私には先天性多発性関節拘縮症の5歳の娘が居ります.私も同じ病気です.生後2週間目から県内の病院に通っています.生後3カ月と11カ月の時にアキレス腱の手術,2歳3カ月で足の内側から筋をZ型に伸ばす手術をしました.装具は,最初の手術の後からデニスブラウン,1歳4カ月で短下肢装具,その後,ツイスターという装具を使用しています.夜はデニスブラウンを使用しています.足の状態は,両足とも足の側面で立つ状態です.

 相談と言うのは,治療方法・セカンドオピニオンについてです.主治医は,県内では小児整形外科では優れていると言われているドクターのようです.これまで何も考えずに全てお任せして来たのですが,診察方法など,どこの病院も同じ感じなのか? という思いが浮かんできました.ドクターそれぞれで違うものだ,と言われてしまえば終わりなのですが,聞いていただきたいのです.主治医の診察は,ほとんどが装具を履いて立った状態をみて終わりです.1年に1度くらいはレントゲンを撮ります.マッサージ・リハビリはありません.装具の不具合は,「装具屋さんに…」と言われ,私と装具屋さんで話をして主治医はノータッチです.現在の治療方法がいつまで続くのか,いつ頃に目途を置いて治療をしているのかという話はありません.矯正具合次第,という感じです.隣県に小児整形外科専門の病院があるので,1度そちらで話をしてみたいと思い電話をしてみましたが,外来の看護師さんには「紹介状がなければ診られない.主治医の先生から貰って来て」と言われました.しかし,確実に転院するという状況でないので,主治医にはとても言い出しづらいです.

 娘に「いつになったら装具なしで歩ける?」と聞かれ,1人で気持ちだけ焦って,それでもなかなかよくならない症状にますます焦ります.おそらく私は,現在の主治医に不信感を持っているのだと思います.でも,勇気がないです.誰も治療に保証などできる訳ないですが,誰かの言葉が欲しいです.私は娘のために,どうするのが1番いいのでしょうか?

参考文献

1)Akazawa H, Oda K, Mitani S, et al:Surgical management of hip dislocation in children with arthrogryposis multiplex congenital. J Bone Joint Surg Br 80:636-640, 1998
2)Fisher RL:Arthrogryposis multiplex congenital;a clinical investigation. J Pediatr 76:255-261, 1970

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら