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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻11号

2008年11月発行

文献概要

臨床経験

骨軟骨障害を認める成長期内側型投球障害肘の検討

著者: 三宅潤一1 正富隆2 高樋康一郎1 十河英司1 島田幸造1 冨士武史1

所属機関: 1大阪厚生年金病院整形外科 2行岡病院整形外科手の外科センター

ページ範囲:P.1125 - P.1129

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 成長期内側型投球障害肘を成長終了まで縦断的に追跡し,その予後を検討した.内側上顆分節化を認める骨端線未閉鎖の32例を対象とした.まずは投球中止により外反ストレスを回避した.圧痛が消失すれば投球を許可したが,復帰に際しては障害が残存していることを認識させ,再発予防のためにコンディショニング,投球フォーム指導を行った.平均2.1カ月で野球に復帰し,最終的に31例で骨癒合を得ていた.骨癒合時期はほぼ成長終了時期に一致していた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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