臨床整形外科43巻11号

2008年11月発行

症例報告

MRIで砂時計腫様所見を呈した腰椎椎間板ヘルニアの1例

著者： 岩田栄一朗¹ 竹嶋俊近² 山本聡¹ 藤間保晶³ 飯田仁⁴

所属機関： ¹市立奈良病院整形外科 ²奈良県立医科大学整形外科 ³独立行政法人国立病院機構奈良医療センター ⁴松阪中央総合病院整形外科

ページ範囲：P.1147 - P.1151

　今回われわれは，MRIで砂時計腫様所見を呈した腰椎椎間板ヘルニアの1例を経験したので報告する．主訴は左下肢痛・下垂足で，術前に砂時計腫を疑い摘出術を施行したが，腫瘤は硬膜管背側から椎間孔内外に及び，L5/S1椎間板の脱出孔と連続性を認め，腰椎椎間板ヘルニアと診断した．病理組織検査でも軟骨終板を含む脱出ヘルニアであった．このような形態を呈した腰椎椎間板ヘルニアは，われわれが渉猟し得た範囲では，他に報告例がない．術後9カ月の現在，左下肢痛・下垂足も改善し，経過良好である．

参考文献

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3）岩田栄一朗，竹嶋俊近，山本　聡・他：中心性巨大腰椎椎間板ヘルニアに富田式threadwire sawを用いて還納式椎弓切除術を行った2例．整形外科 58：783-786, 2007

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