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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻12号

2008年12月発行

文献概要

調査報告

大学病院整形外科における高齢者手術症例の検討

著者: 戸口裕介1 阿部紀絵1 篠崎哲也1 大沢敏久1 高岸憲二1

所属機関: 1群馬大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1199 - P.1203

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 大学病院整形外科外来を受診した60歳以上の患者数とそのうち手術が行われた患者数,また,手術患者年齢を60~74歳と75歳以上に分け,年度ごとの手術件数とその疾患について調査検討を行った.年度ごとの外来受診者数,手術件数,平均年齢は増加傾向を示した.手術対象疾患のうち大腿骨頚部骨折,頚椎症性脊髄,腰部脊柱管狭窄症は経時的に手術件数が増加した.このうち大腿骨頚部骨折では75歳以上の患者数の占める割合が他疾患に比べ高かった.本研究結果から高齢者では骨折予防などの予防医学が今後ますます重要になると思われた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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