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連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・10
大腿骨頭すべり症
著者: 亀ヶ谷真琴1
所属機関: 1千葉県こども病院整形外科
ページ範囲:P.154 - P.155
文献購入ページに移動はじめまして.12歳(中学1年)の息子についての相談です.
6月前半に学校の体育授業で立ち幅跳びをしたところ,右の股関節を痛めました.
2週間ほど痛みを我慢して片道25分の通学と部活(卓球)をしていましたが,あまりに痛かったのか自分から近所の整形外科医院へ行きました.そこでの診断は右股関節炎とのことでした.その後1カ月近く通いましたが痛みが治らないため,通院中2度ほど再診察を受けました.すると,今度は成長痛だと言われました.7月下旬に部活の先生から大きな病院へ行ってみてはと言われ病院を変えたところ,大腿骨頭すべり症と診断されました.「あと2週間でも早く来てくれれば初歩の治療ができたのに,今はすべりが大きくなっているのでその治療は無理」と言われました.先生のお話だと「手術をしても骨が壊死してしまうこともあるので,成長が終わるまでそのままのほうがいい」との回答を受けました.今後MRI(機械がないため他の病院で)を撮り,その後に詳しい話を聞く予定ですが,大腿骨頭すべり症について調べていると,ほとんどが手術を必要とし,予後も悪いことがあるので,専門医のいる病院が望ましいと書いてありました.同じ手術でも大人の大腿骨骨折と同じ扱いをする医師もいるが,それは危険と書いてあるものもありました.正直言って調べすぎて頭でっかちになってしまっています.親としては将来,今のような極端に足を引き続けることは避けさせたいと思っています.
この病気自体はめずらしいものなのでしょうか?
もしも手術をした場合の入院期間はどのくらいになるのですか?
これからお世話になる病院は総合病院の整形外科ですが,病気の特殊性から考えると病院を変える方向も考えたほうがよいのでしょうか?
ぜひ,ご回答いただけたらと思います.宜しくお願い致します.
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