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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻3号

2008年03月発行

文献概要

論述

骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折の自然経過―外固定なしで予後良好な症例の検討

著者: 中野正人1 平野典和1 藤田雄介1 野上重治1

所属機関: 1労働福祉機構富山労災病院整形外科

ページ範囲:P.247 - P.252

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 有痛性骨粗鬆症性椎体圧迫骨折に対しギプスや硬性コルセットでの外固定を施行しなかった68例について,経時的に自然経過を1年間調査した.臨床的およびX線学的な総合評価において初診時椎体楔状率が高いほど予後は良好であったが,高骨密度,胸椎部損傷や椎体後壁が保たれている場合でも外固定なしでは圧壊や癒合不全に陥り,疼痛や機能障害が残存する症例があった.受傷後1カ月までの経過観察が重要と考えられた.

参考文献

1)Ettinger B, Black DM, Nevitt MC, et al:Contribution of vertebral deformities to chronic back pain and disability. J Bone Miner Res 7:449-455, 1992
2)松浦康荘,中野正人,徳永綾乃・他:高齢者の脊椎骨折の保存的治療における予後不良因子の検討.整形外科 55:745-748, 2004
3)Nevitt M, Ettinger B, Black D, et al:The association of radiographically detected vertebral fractures with back pain and function:A prospective study. Ann Intern Med 128:793-800, 1998
4)種市 洋,金田清志,小熊忠教・他:骨粗鬆症性椎体圧潰(偽関節)発生のリスクファクター解析.臨整外 37:437-442, 2002
5)辻尾唯雄,中村博亮,星野雅俊・他:脊椎骨折の保存的治療における予後不良因子の検討.臨整外 41:499-506, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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