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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻3号

2008年03月発行

文献概要

連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?─実際にあった家族からの相談事例に答えて・11

上肢先天奇形

著者: 亀ヶ谷真琴1

所属機関: 1千葉県こども病院整形外科

ページ範囲:P.278 - P.279

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上肢先天奇形

 1カ月の娘のことでメールしました.

 娘は,右上肢の形成不全の状態で生まれました.具体的には,右上肢(特に前腕)の短縮と,指の欠損です.生後3日目のレントゲン写真では,上腕骨は左側の約3分の2の長さで,前腕は,尺骨,橈骨ともに,1cmほどしかありません.指は,第1指は根部のみ残存しており,(おそらく)第2,4指が欠損の状態です.妊娠中に,感染症や,放射線被曝,薬の内服など,催奇形因子と思われることは全くなく,胎児エコーでも見逃されていました.出産した総合病院の整形外科医は,とにかくめずらしい症例で,自分たちには経験がないと言うだけで,今後の治療やリハビリの必要性などについても,全く助言してくれませんでした.いくつか,相談にのっていただきたいことがありますので,よろしくお願いいたします.

 1)貴施設では今までに,同じような症例の経験はおありでしょうか.

 2)将来的に骨延長は可能でしょうか.

 3)第1指を自家骨移植によってある程度の長さに形成することは可能でしょうか.

 4)今後の成長に伴い,どのような治療が可能となるのかが知りたい.

 現在のところ,合併奇形は見つかっておりません.原始反射も正常に出ており,神経学的異常もないようです.

 親としては少しでも伸長できれば・・・と願っているのですが.宜しくお願いいたします.

参考文献

1)加倉井周一:第9章 四肢の先天奇形と切断.陣内一保,安藤徳彦,伊藤利之(編)こどものリハビリテーション医学.医学書院.東京,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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