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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻4号

2008年04月発行

文献概要

誌上シンポジウム 骨粗鬆症性脊椎骨折の病態

骨粗鬆性脊椎椎体骨折の造影MRIによる偽関節の検討

著者: 清水純人1 新保純1

所属機関: 1小見川総合病院整形外科・脊椎脊髄センター

ページ範囲:P.315 - P.319

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 骨粗鬆性脊椎椎体骨折の骨癒合例と偽関節例における造影MRIの検討を行った.椎体全体がすべてenhanceされるall enhancement群,椎体の一部が造影されない非造影部分が存在するがその周囲が強く造影されるrim enhancement(+)群,周囲が造影されないrim enhancement(-)群の3群に分けられた.最終的に骨癒合したものではall enhancementもしくはrim enhancement(+)を呈したのに対し,偽関節になったものは全経過を通じてrim enhancement(-)であった.偽関節の予測に造影MRIは非常に有用であった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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