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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻4号

2008年04月発行

文献概要

症例報告

小児前腕両骨骨折術後に環指,小指深指屈筋腱癒着を来した1例

著者: 古川雄樹1 松本伸也1 吉野啓四郎1 濱崎将弘1 石村啓司1 吉野興一郎1 重盛廉1

所属機関: 1健和会大手町病院整形外科

ページ範囲:P.389 - P.391

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 今回われわれは小児前腕両骨骨折に対する観血的整復術後に環指,小指深指屈筋腱癒着を経験したので報告する.症例は12歳の女性で,走っている時に転倒し左前腕両骨骨折を受傷した.同日,徒手整復とギプス固定を行った.その後,骨折部の再転位を認めたため観血的に整復し1.8mm Kirschner鋼線で固定を行った.初回手術後20日目に環指,小指の伸展障害を認めた.手術にて環指,小指深指屈筋腱の骨折部骨膜との癒着を剝離し伸展障害は改善した.原因として手術操作による骨折部骨膜との癒着が考えられた.

参考文献

1)Littlefiled WG, Hastings H 2nd, Strickland JW:Adhesions between muscle and bone after forearm fracture mimicking mild Volkmann's ischemic contracture. J Hand Surg〔Am〕 17:691-693, 1992
2)玉置康之,百名克文,麻田義之・他:前腕骨幹部骨折後,環指浅指屈筋腱癒着を生じた1例.臨整外 35:1147-1150, 2000
3)Watson PA, Blair W:Entrapment of the index flexor digitorum profundus tendon after fracture of both forearm bones in a child. Iowa Orthop J 19:127-128, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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