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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻7号

2008年07月発行

文献概要

誌上シンポジウム 人工股関節術後の骨折の治療

人工股関節ステム周囲骨折に対する治療の考え方―外傷外科医と関節外科医の各々の立場から

著者: 高平尚伸12 内山勝文3 片野素昭4 高崎純孝3 新田浩史5 福島健介13 糸満盛憲3

所属機関: 1北里大学東病院整形外科 2北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科 3北里大学医学部整形外科 4森田病院整形外科 5横浜総合病院整形外科

ページ範囲:P.649 - P.652

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 1995年以降の人工股関節ステム周囲骨折11例11関節(受傷時年齢:平均72.8歳)を対象にした.Vancouver分類別の発生頻度は,A:0%,B1:18.2%,B2:27.3%,B3:18.2%,C:36.4%であった.Failureは認めていない.弛みを診断できなかった場合や再置換術の手技に経験が乏しい場合には,分類が甘くなって治療を行う危険性がある.外傷外科医は常に弛みを念頭に置き,再置換術を考慮していく必要があり,関節外科医は骨折治療の原則を念頭に置き,早期リハビリテーションを考慮していく必要がある.

参考文献

1)Duncan CP, Masri BA:Fracture of the femur after hip replacement. Instr Course Lect 44:293-304, 1995
2)糸満盛憲,高平尚伸:同種骨とWagnerステムを用いた大腿骨インプラントの再置換術.別冊整形外科 39:129-135,2001
3)Lindahl H, Malchau H, Oden A, et al:Risk factors for failure after treatment of a periprosthetic fracture of the femur. J Bone Joint Surg Br 88:26-30, 2006
4)Masri BA, Meek RMD, Duncan CP:Periprosthetic fractures evaluation and treatment. Clin Orthop 420:80-95, 2004
5)高平尚伸,糸満盛憲,片野素昭・他:重度骨欠損と弛みのある人工股関節ステム周囲骨折に対するステムと同種骨の複合移植片を用いた再建法―Vancouver分類type B3の再建法.骨折 29:521-523,2007
6)高平尚伸,内山勝文,福島健介・他:人工股関節ステム周辺骨折に対する治療の考え方―Vancouver分類を参考にして,外傷外科医と関節外科医の観点から.骨折 30:101-104,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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