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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻7号

2008年07月発行

文献概要

誌上シンポジウム 人工股関節術後の骨折の治療

人工股関節および人工骨頭置換術後の大腿骨骨折の臨床成績

著者: 中村正則1 助崎文雄1 宮岡英世1

所属機関: 1昭和大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.653 - P.657

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 人工股関節および人工骨頭置換術後に生じた大腿骨骨折11例に対して,保存的に1例,ケーブルプレートなどによる骨接合術を6例,ロングステムによる再置換術を4例に施行した.プレート固定の6例中2例に再骨折を認めた.髄内にステムが存在し骨皮質が菲薄化している症例では強固な内固定ができないため,ロングステムによる再置換術のほうが好成績が得られると思われた.また入院期間は平均4カ月と長期化し,歩行能力も多くの症例で低下した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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