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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻7号

2008年07月発行

文献概要

臨床経験

80歳以上の高齢者頚髄症に対する頚椎椎弓形成術の術後成績

著者: 泉文一郎1 住田忠幸1 真鍋英喜1 伊東祥介1 藤原靖1 中崎蔵人1 大田亮1

所属機関: 1広島市立安佐市民病院

ページ範囲:P.705 - P.708

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 高齢者頚髄症の治療上の問題点を明らかにするために,当院で加療した80歳代(20例)と60歳代(19例)の患者を対象とし,術前後のJOAスコア,責任高位,既往症,術後合併症の有無について比較検討した.JOAスコアは80歳代が平均10.5点から13.1点(改善率40.5%)に,60歳代は12.8点から15.1点(改善率53.9%)に改善した.80歳代では90%の症例に合併症を有していたが,譫妄などの明らかな術後合併症はなかった.周術期管理を徹底すれば高齢者でも安全に手術が可能で,良好な結果が得られた.

参考文献

1)馬場 洋,矢部嘉浩,松林昌平・他:高齢者(70歳以上)頚髄症手術症例の検討.整形外科と災害外科 51:504-509, 2002
2)藤原 靖,西川公一郎,大石二郎・他:高齢者頚髄症に対する椎弓形成術の検討.西日本脊椎研究会誌27巻:98-102, 2001
3)川口善治:脊椎脊髄外科の立場からみた周術期管理のポイント 術是譫妄を中心に.脊椎脊髄 20:450-452, 2007
4)小西宏昭,原 真一郎,鳥越雄喜:70歳以上の頚部脊髄症手術例の特徴と問題点.別冊整形外科 29:170-179, 1996
5)丹野隆明,安宅洋美,品田良之・他:高齢者における頚椎焼成脊髄症の特徴および脊柱管拡大術の成績.整形外科 57:1557-1562, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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