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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻9号

2008年09月発行

文献概要

論述

腱板断裂に対する鏡視下肩峰下除圧術の術後成績―肩関節拘縮との関連,前向きコホート研究

著者: 宍戸裕章1 菊地臣一1 紺野慎一1 大歳憲一1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.855 - P.859

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 肩関節拘縮を伴った腱板断裂と拘縮のない腱板断裂に対する鏡視下肩峰下除圧術(ASD)の術後成績を比較検討した.腱板断裂に対してASDを行った48例49肩を対象とした.拘縮群に対しては,鏡視下授動術を併用した.術前,術後1カ月,3カ月,6カ月,1年,および2年時に治療成績を評価した.術前に肩関節拘縮を合併していても,鏡視下授動術を併用すれば,術後のJOAスコアの総合評価,機能項目,およびvisual analogue scale(VAS)に影響を及ぼさなかった.また,術後6カ月の時点で拘縮のない腱板断裂症例と同等の可動域が得られた.

参考文献

1)小松田辰郎,佐藤克巳,成重 崇・他:腱板断裂を伴う肩関節拘縮の病態.肩関節 25:305-308, 2001
2)森石丈二,黒田重史,丸田喜美子・他:腱板断裂の手術治療成績―成績に影響を及ぼす要因.肩関節 25:301-304, 2001
3)Ogilvie-Harris DJ, Demaziere A:Arthroscopic debridement versus open repair for rotator cuff tears:a perspective cohort study. J Bone Joint Surg Br 75:416-420, 1993
4)Olsewski JM, Depew AD:Arthroscopic subacromial decompression and rotator cuff debridement for stage Ⅱ and stage Ⅲ impingement. Arthroscopy 10:61-68, 1994
5)宍戸裕章,菊地臣一,紺野慎一:肩腱板完全断裂に対する鏡視下肩峰下除圧術―短期治療成績.臨整外 37:907-910, 2002
6)宍戸裕章,菊地臣一:肩関節拘縮に対する鏡視下授動術―前向き研究・短期治療成績.肩関節 27:597-600, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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