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国際学会印象記
SPINE WEEK 2008に参加して
著者: 関口美穂1
所属機関: 1公立大学法人福島県立医科大学医学部整形外科
ページ範囲:P.904 - P.905
文献購入ページに移動私は主に,ISSLSの発表を聴きましたが,メインイベントの一つに,ディベートがあります.腰痛の治療における文化的,科学的背景からの知見を駆使して手術の是非について,ときには,笑いを誘う内容で,聴衆を魅了していました.プレゼンテーション能力の高い先生が選ばれていると思いますが,どちらの発表にも賛同してしまうほどでした.また,一般演題と違い,演者が日常で働く臨床の一部を垣間見ることができたような興味深い発表でした.口演後に討論はなく,演者から投げかけられた問いは,宿題をもらったような気分にもなりました.もう一つのメインイベントとして,EuroSpineとISSLSから,受賞演題が発表されました.EuroSpineからの受賞2演題のうち一つは,千葉大学の山崎正志先生グループの脊髄損傷モデルを用いてのアデノウイルスベクターを介する脳由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子導入の基礎研究が選ばれました.ISSLSでは,Clinical,Biomechanics,Basic Scienceの3部門での受賞が発表されました.ISSLSの受賞口演に対しては,一般口演同様に,質疑応答の時間が設けられ,優秀な演題なだけに,活発な質疑応答が繰り広げられました.
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