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連載 小児の整形外科疾患をどう診るか?―実際にあった家族からの相談事例に答えて・17
外反扁平足
著者: 亀ヶ谷真琴1
所属機関: 1千葉県こども病院整形外科
ページ範囲:P.906 - P.907
文献購入ページに移動2歳9カ月になる娘についての相談です.お忙しいところ申し訳ありませんが,ご意見をお聞かせいただけますようお願いいたします.
娘は1歳1カ月頃から歩き始めましたが,その前に,ハイハイやつかまり立ちをする期間がほとんどありませんでした.歩き始めの頃は,不安定なのは当たり前と何も気にしていませんでしたが,1歳10カ月頃になっても,よく転び,べたべたした歩き方をしているように思い,シューフィッターさんに靴を選んでもらい,ハイカットのしっかりした靴をはかせました.その靴を履くと症状が少し良くなったように感じました.改善したと思い,次の靴を油断してしまったところ,症状が悪化してしまいました.再び,シューフィッターさんに靴を見ていただいたところ,外反扁平足と言われました.保育園の先生も,部屋の中を娘が歩いてくると音でわかるというほど,べたべたとしています.また,よく転びます.体力はあり,たくさん歩いても平気です.とても活発で,高いところに登って,飛び降りたり,滑り台の上り下りを根気よく続けたり,よく走ります.体は生まれたときから大きめで,母子手帳の発育曲線の94%ラインをほぼたどっています.現在も身長96センチ体重15.5kg 足は16.5センチです.体の割に,足が太く,足首の関節がとても柔らかいように思います.シューフィッターさんは,3歳まではしっかりした靴を履いて自然治癒することを促したほうがよいとおっしゃっていました.脳性麻痺の心配はないのでしょうか.このまま,様子をみてよいのでしょうか.
今の対処で,一生を左右すると思うと心配です.どうか,アドバイスをお願い致します.
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