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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻9号

2008年09月発行

文献概要

臨床経験

縦皮切による弾発指手術

著者: 田島康介1 松村崇史2 宮坂敏幸1 山下裕1 高橋洋平1 吉川泰弘3

所属機関: 1国際親善総合病院整形外科 2松村外科整形外科医院 3駒沢病院整形外科

ページ範囲:P.915 - P.916

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 われわれは麻生の評価を用いて,縦皮切による弾発指手術後の瘢痕に対する患者の評価を行った.対象は母指以外の弾発指43例51指で,平均63.3歳,平均観察期間は8.2カ月で,指別では示指8指,中指23指,環指17指,小指3指であった.瘢痕の評価は,優:37指73%,良:14指27%,可,不可はみられなかった.瘢痕拘縮による指の伸展障害やそのほかの合併症は認めなかった.一般に縦皮切による切開線は,術後瘢痕拘縮を来すことから禁忌とされているが,今回の調査結果から縦皮切は選択されてよい皮切であると思われた.

参考文献

1)麻生邦一:弾撥指手術の皮切の検討―縦掌紋皮切のすすめ.日手会誌 16suppl:177, 1999
2)麻生邦一:弾撥指手術の皮切の検討―縦掌紋皮切のすすめ.大分整会誌 19:7-8, 2000
:Boyes JH(eds). Bunnell's Surgery of the Hand. 4th ed. JB Lippincott Co, Philadelphia, pp141-143, 1964
4)佛坂俊輔,小島哲夫,新井 堅・他:弾撥母指の腱鞘切開における縦皮切のすすめ.日手会誌 12:316, 1995
5)杉田直樹,生田義和:ばね指における皮切の検討 縦皮切と横皮切の比較.日手会誌 21:128-130, 2004
6)津下健哉:手の外科の実際(第6版),pp29-31,南江堂,東京,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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