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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科43巻9号

2008年09月発行

文献概要

症例報告

両側Schanz骨切り術後の変形性股関節症に対してlocking compression plate併用セメント人工関節全置換術を行った1例

著者: 鉄永智紀1 三谷茂1 遠藤裕介1 藤原一夫1 黒田崇之2 皆川寛1 尾﨑敏文1

所属機関: 1岡山大学整形外科 2鳥取市立病院整形外科

ページ範囲:P.925 - P.928

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 Schanz骨切り術後の高度変形を呈した変形性股関節症に対して,大腿骨短縮および内反骨切り術を行い,骨切り部をlocking compression plate(LCP)で固定して人工股関節全置換術(THA)を施行した1例を経験したので報告する.大腿骨はCrowe 4型の高位脱臼であり,Schanz骨切り術のため小転子遠位で高度外反変形があった.また大腿骨は低形成で髄腔は非常に狭かった.転子下での大腿骨短縮および内反骨切り術を行った.近位骨片と遠位骨片間での回旋防止と,広い接触面積の獲得のため骨切り部をステップ状とした.またLCPを併用することで骨切り部の安定性が得られ,偽関節の予防と早期荷重が可能となり,本術式は有用な方法と考える.

参考文献

1)伊東祐一,黒木良克:成人脱臼股に対する人工股関節置換術における合併症と問題点.関節外科 9:1143-1150, 1996
2)松田健太,中村 茂,新井規之・他:外反骨切り術後の股関節症に対する人工股関節全置換術―矯正骨切り術併用の適応.整形外科 55:427-430, 2004
3)内藤充啓,澤口 毅,西村立也・他:両側Schanz骨切り術後変形を伴う変形性股関節症に対する人工股関節全置換術の1例.整形外科 57:1475-1478, 2006
4)Paavilainen T, Hoikka V, Solonen KA:Cementless total replacement for severely dysplastic or dislocated hips. J Bone Joint Surg Br 72:205-211, 1990
5)堤 幸彦,古賀俊光,佛淵孝夫・他:近位大腿骨骨切りを併用したセメントレス人工股関節全置換術.Hip Joint 27:447-451, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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