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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科44巻11号

2009年11月発行

文献概要

症例報告

Sprengel変形に対する肩甲骨下降術の1例

著者: 齋藤健一1 大沢敏久1 小林勉1 山本敦史1 久保井卓郎1 設楽仁1 篠崎哲也1 高岸憲二1

所属機関: 1群馬大学大学院整形外科

ページ範囲:P.1169 - P.1173

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 Sprengel変形に対しGreen変法を施行した1例を経験したので報告する.症例は生後8カ月の男児で,左肩甲骨高位を指摘され当科へ紹介となった.単純X線写真でも左肩甲骨の上方偏位を認めた.われわれはSprengel変形の手術の適応年齢とされる3歳まで経過観察し手術を行った.術前の左肩関節外転角度は90°,肩甲骨上角高位の左右差は5椎体であったのに対し,術後は肩甲骨上角高位の左右差は3椎体と改善した.術後3年8カ月の現在では外転角度は150°と改善し,過去の報告と比較してもほぼ同等の成績が得られた.

参考文献

1) Cavendish ME:Congenital elevation of the scapula. J Bone Joint Surg Br 54:395-408, 1972
2) Green WT:Sprengel's deformity:congenital elevation of the scapula. Instr Course Lect 21:55-72, 1972
3) 藤井敏男:Klippel-Feil症候群とSprengel変形.臨牀整形外科手術全書⑦肩関節13章.金原出版,東京,pp335-344,1991
4) 藤井俊男:Sprengel変形の診断と治療.日小整会誌14:213-219,2005
5) 加藤光康,北小路隆彦,鬼頭浩史・他:Woodward変法による肩甲骨高位症の治療成績.日小整会誌12:42-46,2003
6) 中村幸之,藤井敏男,高村和幸・他:Sprengel変形に対する肩甲骨下降術.整形外科56:745-751,2005
7) 西井俊晶,佐志隆士:Sprengel氏病と斜頚.骨・関節・靱帯18:37-41,2005
8) Woodward JW:Congenital elevation of the scapula. J Bone Joint Surg Am 43:219-228, 1961

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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